大人になってから歯科矯正を考え始めたのなかには「歯科医選びを失敗したくない」「納得できる矯正歯科を選びたい」歯科選びでお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて今回の記事では大人の矯正歯科の選び方で押さえておきたいポイントを大きく4つに分けてご紹介します。
この記事を読むことで、矯正歯科選びで後悔することがなくなります。
ぜひ参考として、ご自身に合った矯正歯科を見つけてみてください。
大人の矯正歯科の選び方
まずは矯正歯科の選び方を4つの項目ごとに詳しく解説します。
一般歯科ではなく矯正歯科
大人になってから歯科矯正するには、可能な限り一般歯科ではなく矯正歯科を選びましょう。一般歯科でも矯正治療できますが、一般歯科は基本的に虫歯や歯周病の治療が専門です。
幼いころからのかかりつけ医で自分の歯のことを熟知している先生ならともかく、大人になってからの矯正は矯正歯科でするのをおすすめします。
矯正歯科は矯正に特化していて、ご自身の歯並びや症状に合った治療ができるよさがあります。矯正歯科のなかには虫歯や歯周病などの治療もできる、あるいは一般歯科と連携して対応してくれるところもあります。そうした矯正歯科を選べば、効率的に治療を進められるのでおすすめです。
また、一般歯科でも矯正専門医がいる場合もあります。しかし毎月2回から3回など、常勤はしていない歯科医院が多いです。常勤していない歯科医院だと矯正装置が外れるといったトラブルがあった時に対応が遅れてしまう可能性があります。
矯正歯科医が常任している矯正歯科を選ぶと、トラブルがあった際にも安心できるでしょう。
治療費用が明確か
矯正治療は自由診療扱いのため、公的医療保険は一部のケースを除いて基本的に適用されません。矯正の基本料金の相場は約70万円から150万円です。矯正の治療方法によっても負担費用は異なります。
治療を開始したあとのトラブルを避けるためにも、治療方法や費用などの治療前の確認は重要です。治療前のカウンセリングで歯科医と話す機会があるので、わからない点などは積極的に質問してみてください。
また相談の前には、受けたいと思っている治療方法の相場を把握しておきましょう。検査代や毎回の診察料は基本料金に含まれるのかなどが明確な医院を選ぶようにしましょう。
患者とのコミュニケーションを大切にしているか
矯正の期間は長期間になりがちです。大人の矯正の場合は、4~5年かかる場合もあります。定期的に通院しながら矯正をしていきますが、順調に矯正できているかなど不安な点が生じることは多々あると思います。慣れない矯正器具の違和感や、口内炎の発生などのトラブルが生じる可能性もあります。問題が解決しない場合は、歯科医に相談しましょう。
その際、歯科医が相談しやすい環境を作ってくれているかは重要視すべきポイントです。患者と歯科医の相性はあると思いますが、質問に真摯に答えてくれる歯科医を選ぶといいでしょう。初回相談時や治療のカウンセリングのときに歯科医院の雰囲気はもちろん、歯科医がどういった人なのかチェックしておくべきです。
できる限り複数の歯科医院に相談して、そのなかで一番よいと感じたところに決めることをおすすめします。
自宅や職場から通い場所か
歯科矯正は長期間定期的な通院が必須です。自宅や職場から遠いと通院が面倒になる方もいるのではないでしょうか。長く定期的に通院することを想定したうえで歯科医院を選びましょう。
矯正を始めると装置が外れる、破損するなど思いがけないトラブルが発生することがあります。そうしたとき、近場であれば時間を作って立ち寄ることもしやすいでしょう。
また、矯正歯科は一般歯科よりも休日が多い歯科が多いです。事前に休診日が何曜日かなども確認しておくとより安心して通院できるでしょう。
来院したときに聞いておくとよいこと
初診相談やカウンセリングなどで相談をする際には、事前知識がないと肝心な質問ができないケースがあるかもしれません。ここでは、矯正相談で聞くべき質問をご紹介します。
治療方法の詳細
矯正は治療方法が複数あります。たとえば矯正と聞いてイメージしやすいワイヤーを使ったワイヤー矯正や、着脱自由なマウスピース矯正などが代表的なものです。
矯正歯科のなかでも取り扱っている矯正装置や得意分野がさまざまなため、歯の状況によってはマウスピース矯正ができない可能性もあります。歯科医に実際に歯を見てもらい、どういった矯正方法がよいか、今すぐの治療が必要なのかなど相談して決めていきましょう。
治療方法ごとの費用
矯正は治療方法によって費用が大きく異なります。
具体例をあげると、表側矯正は約70万から105万前後、裏側矯正は100万から150万円前後です。マウスピース矯正は90万円から110万円、部分矯正は30万円から60万円が相場になります。
自由診療のため医院によっても値段が異なるため、ほかの医院と比較検討し納得できる医院や費用プランを選びましょう。相場から費用がかけ離れている医院は避けておいたほうが無難です。とくに、相場から見てあまりに安い医院では、公式サイトや広告に必要な費用をすべて掲載しているとは限らないため注意しましょう。
治療方法ごとの期間
歯科矯正は長期間にわたります。目安として部分治療で半年から10か月、上下の歯を矯正する場合は約1年半ほどです。歯の状況によってはもっとかかる場合もあります。
治療期間の目安は必ず聞くようにしましょう。たとえば結婚式など歯並びを整えて臨みたいイベントがある方もいるかもしれません。
日付までに治療が可能かどうかを確認し、期間によっては取り外しできる矯正装置を選ぶなど、イベントとそれまでの期間を勘案して治療方法の選択肢が変わる場合もあります。
治療方法ごとのリスク
矯正は主にかみ合わせなどの機能的な部分と、見た目などの審美的な部分の改善を目的として行うことが多いでしょう。矯正のメリットだけを見てしまい、デメリットを把握しないで治療を開始してしまうとトラブルのもとになってしまいます。
矯正にも治療方法ごとでさまざまなメリット・デメリットがあるのです。適切な歯並びにするためには抜歯が必要なケースや、長期間の治療が必要なケースなどがあるでしょう。
治療初期は慣れない矯正装置をつけることで発音がしづらい、痛みが出ることも考えられます。治療のメリットを一方的に話すのでなく、デメリットもしっかりと説明してくれる歯科医を選びましょう。
まとめ
今回の記事では、大人の矯正歯科を選ぶポイントをご紹介しました。後悔しない歯科医院を選ぶためには、治療方法や費用などを医院ごとに比較検討することが重要です。大人になってからでも矯正は遅くありません。
矯正を通して外見だけでなく、内面にも自信がつくことで、仕事やプライベートにもよい影響があるかもしれません。また、歯科医との相性や、医院の距離なども選ぶポイントです。
納得できる歯科を選んで治療していきましょう。