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2025.01.08

矯正中は虫歯になりやすいって本当?その理由と予防法とは?

こんにちは。銀座矯正歯科です。

矯正治療中、虫歯のリスクが高まることをご存じですか?装置の周りに歯垢が溜まりやすくなり、普段通りの歯磨きではケアが行き届かないことも。虫歯の進行は歯並びの改善を妨げるだけでなく、治療期間の延長にもつながります。では、どうすれば虫歯を防ぎながら安心して矯正治療を進められるのでしょうか?今回は、矯正中の虫歯予防のポイントやプロフェッショナルケアの大切さ、そして装置別の注意点を解説していきます。

 

  1. 1.こんなお悩みありませんか?

矯正治療中は、歯のケアが普段より難しくなるため、いくつかの心配事が出てくるかもしれません。特に、虫歯に対して不安を感じている方も多いのではないでしょうか。実際、矯正中に虫歯ができるのではないかという心配はよく聞くお悩みの一つです。では、どういった点に気を付ければ虫歯を防げるのか、少し詳しく見ていきましょう。

  • ・矯正中に虫歯ができたらどうしよう?
    • 矯正装置を装着している間、歯の周りや装置の隙間に食べ物が残りやすくなります。これが原因で虫歯や歯茎の炎症を引き起こすことがあるので、特に歯磨きが大切になります。もし虫歯ができてしまった場合は、治療が少し手間がかかることもありますが、早期発見で治療が可能ですので、定期的に歯科医院でチェックを受けましょう。
  • ・装置の周りが磨きにくくて不安
    • 装置があると、歯ブラシが届きにくい場所が増えます。そのため、普通の歯磨きでは十分に汚れが落ちないことがあります。特にブラケットの周りやワイヤーの近くは磨きにくく、食べ物のカスやプラークが残りやすくなります。そこで、専用の歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスを使ってしっかりとケアすることが重要です。
  • ・何を気を付ければ虫歯を防げるの?
    • 矯正治療中は、以下のポイントを気を付けることで虫歯を防げます:
      • 丁寧な歯磨き:矯正装置の周りや歯と歯の間を特に念入りに磨きましょう。歯科専用のブラシやデンタルフロス、歯間ブラシを使うと効果的です。
      • フッ素入りの歯磨き粉を使う:フッ素には虫歯を予防する効果があります。毎日の歯磨きで使用することで、歯を強化できます。
      • 食後すぐに歯を磨く:食べ物が歯に残っていると虫歯の原因になりますので、食後はできるだけ早く歯を磨くことが大切です。
      • 定期的な歯科検診:矯正治療中も、定期的に歯科医院で検診を受けることで、虫歯や歯茎の問題を早期に発見できます。

これらを実践することで、矯正中でも虫歯を防ぎ、健康的な歯を維持することができます。

 

2.矯正治療中に虫歯になりやすい理由とは?

矯正治療中に「虫歯になりやすくなる」という話を耳にして不安に感じる患者様もいらっしゃると思います。ここでは、矯正装置がどのように虫歯リスクに影響を与えるのか、その具体的な理由をご説明します。

 

矯正装置と汚れの関係

矯正装置は歯に固定されるため、どうしても食べ物のカスや歯垢がたまりやすい箇所が増えてしまいます。

  • ブラケット周りの汚れ
    ワイヤーやブラケットの隙間に食べ物のカスが入り込みやすく、汚れが溜まるとプラーク(歯垢)が蓄積します。これが虫歯菌の温床となります。
  • 汚れが落ちにくい構造
    通常の歯ブラシでは装置の周囲を十分に磨くことが難しく、特に奥歯や歯列のカーブ部分が磨き残しになりやすいです。
  • プラークの影響
    プラークが放置されると、酸が発生してエナメル質を溶かし、虫歯が進行してしまいます。

 

唾液の洗浄効果が減少する仕組み

唾液は歯を自然に保護する重要な役割を持っていますが、矯正装置がその効果を妨げることがあります。

  • 唾液の役割
    唾液は食べ物のカスや細菌を洗い流すほか、歯の再石灰化を促進し、虫歯の進行を防ぎます。
  • 矯正装置の影響
    装置があることで、唾液が歯全体に均等に行き渡りにくくなり、虫歯リスクが高まります。
  • 乾燥しやすい口内環境
    長時間口を開ける癖や口呼吸が原因で、矯正中は口内が乾燥しやすく、唾液の働きが低下することも。

 

歯磨きの難易度が上がるポイント

矯正中の歯磨きは通常よりも丁寧さが求められますが、装置の存在が磨きづらさを増します。

  • ブラケットやワイヤーの影響
    装置の隙間や周囲を磨くには、専用の歯ブラシや歯間ブラシを使用する必要があります。
  • 磨き残しが起こりやすい箇所
    奥歯や装置の裏側は視覚的に見えづらく、特に注意が必要なポイントです。
  • 時間がかかるケア
    矯正中は通常よりも多くの時間をかけて歯磨きをする必要があり、忙しい日常では手抜きになりがちです。

 

矯正治療中は虫歯リスクが高まるため、丁寧なケアと適切な予防が欠かせません。毎日の習慣を少し意識するだけで、健康な歯を保つことができます。

 

3.装置別!虫歯リスクの比較

矯正治療中の虫歯リスクは、選ぶ装置によって異なることをご存じですか?矯正装置にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴やメリットがある一方で、虫歯リスクやお手入れのしやすさにも違いがあります。今回は、主な装置ごとの虫歯リスクについてお伝えします。

 

表側ブラケットと裏側ブラケットの違い
  • 表側ブラケット
    表側ブラケットは、歯の表面に装着する装置です。この装置は見た目に目立つというデメリットがありますが、裏側ブラケットに比べて汚れが見えやすく、清掃がしやすいという特徴があります。
    一方で、ワイヤーやブラケット周辺に食べ物のカスが溜まりやすく、特に装置の周囲を丁寧に磨く必要があります。
  • 裏側ブラケット
    裏側ブラケットは歯の裏側に取り付けるため、外見上ほとんど見えません。ただし、歯の裏側は磨きにくく、汚れが溜まりやすい場所でもあります。さらに、患者様自身が磨き残しを確認しづらいことから、定期的なクリーニングや専用のケア用品が欠かせません。

 

マウスピース矯正のリスクと注意点
  • 取り外し可能で清掃がしやすい
    マウスピース矯正は取り外しができるため、食事や歯磨きの際には装置を外して通常の清掃が可能です。そのため、装置そのものが汚れることはありません。
  • 注意点:装着時間を守ること
    一方で、決められた装着時間を守らないと、歯の移動がうまく進まず治療期間が延びてしまうリスクがあります。また、装着中に唾液が十分に流れにくくなることで、虫歯や歯周病のリスクが高まることもあります。
  • 清掃が不足すると逆効果に
    装置の内側が汚れていると、その部分が細菌の温床となり、虫歯や口臭の原因になることも。マウスピースは専用の洗浄剤を使って清潔を保つことが重要です。

 

装置選びが虫歯リスクに与える影響

矯正装置を選ぶ際には、それぞれの装置の特性やご自身の生活スタイルを考慮することが大切です。

  • 清掃のしやすさを重視
    日々のお手入れがしやすい装置を選ぶことで、虫歯リスクを大幅に下げることができます。
  • 矯正期間と虫歯リスクのバランス
    装置のタイプによって治療期間が異なることもあります。短期間で終わる治療方法を選ぶことで、虫歯リスクを抑えることができる場合もあります。

 

矯正治療中の虫歯リスクは、装置の種類や患者様のケアの仕方によって大きく変わります。それぞれの装置の特徴を理解し、適切なケアを心がけることで、健康な歯を守りながら治療を進めることができます。

 

4.矯正治療中に虫歯を防ぐ基本のケア

矯正治療中は装置があるため、歯磨きが難しくなり、虫歯のリスクが高まることがあります。ただし、正しいケアを心がければ、虫歯をしっかり予防することができます。ここでは、矯正中に役立つ基本のケア方法をご紹介します。

 

正しい歯磨きの仕方

矯正治療中は、装置の周囲に汚れが溜まりやすいため、普段以上に丁寧な歯磨きが必要です。

  • ブラケット周辺を磨くポイント
    歯ブラシを斜め45度に当て、装置の上部、下部、側面をそれぞれ細かく動かして磨きましょう。
  • 奥歯や装置の裏側にも注意
    見えにくい部分も汚れが溜まりやすいので、時間をかけてしっかり磨きましょう。
  • 135分を目安に
    短時間で済ませず、全体を均一に磨くことを意識してください。

 

歯間ブラシやタフトブラシの活用法

通常の歯ブラシだけでは落としきれない汚れを除去するために、専用の清掃器具を活用しましょう。

  • 歯間ブラシ
    ブラケットと歯の隙間や、ワイヤーの下を通す部分を掃除するのに適しています。歯間サイズに合ったものを選ぶことが大切です。
  • タフトブラシ
    ブラケットや奥歯など、細かい部分を磨くための小さなブラシです。通常の歯ブラシでは届かない箇所に効果的です。
  • 使い分けがポイント
    歯間ブラシで隙間を、タフトブラシで装置周辺を、といった具合に目的に応じて使い分けることで、清掃効果が高まります。

 

フッ素を使ったケア製品の選び方

フッ素はエナメル質を強化し、虫歯を防ぐ効果があります。矯正中のケアには特におすすめです。

  • フッ素配合歯磨き粉
    フッ素濃度が高い歯磨き粉を選びましょう。市販のものでも「1450ppm」程度のフッ素濃度があるものが効果的です。
  • フッ素洗口剤
    歯磨き後に使用することで、フッ素が歯に長く留まり、虫歯予防効果を高めます。
  • 矯正専用のケア製品も検討
    矯正中の特別なニーズに応える専用製品も販売されていますので、歯科医師に相談してみるのも良いでしょう。

 

矯正治療中は、日々のケアが虫歯予防の鍵となります。正しい歯磨きや専用の清掃器具、フッ素を使った製品を上手に取り入れることで、虫歯リスクを大きく減らすことができます。毎日の習慣を大切にしながら、健康な歯を保ちましょう。

 

5.食生活が虫歯リスクに与える影響

矯正治療中は、歯磨きだけでなく、食生活にも気をつけることが虫歯予防につながります。装置がついていると食べ物が詰まりやすくなったり、歯に負担がかかりやすくなるため、どんな食事を選ぶかがとても重要です。ここでは、矯正中の食生活が虫歯にどう影響するのか、注意すべき点や工夫についてお伝えします。

 

避けたい食品と摂りたい栄養素

食べ物の選び方ひとつで、虫歯リスクを大きく減らすことができます。

  • ★避けたい食品
    矯正装置に悪影響を与えたり、虫歯の原因となる食品は控えましょう。

    • 粘着性のある食品(キャラメル、グミなど)
      装置にくっつきやすく、汚れが溜まりやすくなります。
    • 砂糖を多く含む食品(ケーキ、チョコレート、炭酸飲料など)
      虫歯菌の栄養源となり、虫歯リスクを高めます。
    • 硬い食品(ナッツ、せんべい、生のニンジンなど)
      装置を破損させる可能性があります。

       

  • ★摂りたい栄養素
    虫歯予防と歯の健康維持のため、以下の栄養素を積極的に摂りましょう。

    • カルシウム(牛乳、チーズ、小魚など)
      歯のエナメル質を強化します。
    • ビタミンD(卵、鮭など)
      カルシウムの吸収を助けます。
    • 繊維質(野菜、果物)
      咀嚼を促進し、唾液の分泌を増やします。

 

矯正中でも安心な食事の工夫

矯正装置に優しく、虫歯を予防するためには、食事の選び方や食べ方にも注意が必要です。

  • やわらかい食べ物を選ぶ
    矯正装置に負担をかけず、食べやすいものを選びましょう。スープ、煮物、蒸し野菜などが良い例です。
  • 一口サイズにカットする
    食材を小さく切ることで、噛むときの力が分散され、装置の破損リスクが減ります。
  • 食後のケアを徹底する
    食事後は必ず歯磨きを行い、食べ物のカスをしっかり取り除きましょう。

 

間食が虫歯に与えるリスクと対策

間食をする頻度や内容も、虫歯リスクに大きな影響を与えます。

  • 間食の頻度を減らす
    食べるたびに口内が酸性になり、エナメル質が溶けやすくなるため、間食は112回に抑えることが望ましいです。
  • 間食には適した食品を選ぶ
    虫歯になりにくい食品を選びましょう。

    • チーズやナッツ
      唾液の分泌を促し、口内を中性に保ちます。
    • 無糖ヨーグルトや果物(砂糖の少ないもの)
      虫歯リスクを抑えつつ、栄養補給ができます。
  • 間食後のケア
    歯磨きが難しい場合は、水で口をゆすぐだけでも効果的です。

 

矯正治療中の食生活は、虫歯リスクに大きな影響を与えます。適切な食品を選び、間食の頻度や食べ方に気をつけることで、虫歯を防ぎながら快適に治療を進めることができます。

 

6.虫歯を防ぐ!歯科での定期的なメンテナンス

矯正治療中に虫歯を防ぐためには、日々のセルフケアだけでなく、歯科での定期的なメンテナンスも欠かせません。矯正装置がある状態では汚れが溜まりやすく、セルフケアだけでは取り切れない部分も出てきます。ここでは、歯科でのメンテナンスがなぜ重要なのか、その内容とメリットについてお話しします。

 

プロフェッショナルクリーニングの重要性

矯正治療中に歯科で行うプロフェッショナルクリーニング(PMTC)は、セルフケアでは取り除けない汚れをしっかり落とすために欠かせません。

  • 装置周囲のプラーク除去
    ブラケットやワイヤーの周りには汚れが溜まりやすく、放置すると虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯科衛生士によるクリーニングで、これらの汚れを徹底的に除去します。
  • 歯石の除去
    歯石は歯磨きでは取り除けないため、専用の器具を使った歯科での処置が必要です。
  • フッ素塗布で虫歯予防
    クリーニング後にフッ素を塗布することで、歯を強化し、虫歯リスクを大幅に減らすことができます。

 

定期健診でチェックするポイント

矯正治療中の定期健診では、虫歯の有無や装置の状態を確認します。セルフケアでは気づきにくい問題を早期に発見するための大切な時間です。

  • 虫歯や歯周病のチェック
    目立たない初期の虫歯や、装置の隙間に隠れた歯周病の兆候を確認します。
  • 矯正装置の状態確認
    ワイヤーが緩んでいないか、ブラケットが外れていないかなど、装置の不具合を確認して治療の進行をスムーズに保ちます。
  • セルフケアのアドバイス
    矯正中のセルフケア方法について、歯科衛生士が具体的なアドバイスをしてくれるため、自宅でのケアがさらに効果的になります。

 

予防プランを立てるメリット

歯科での定期的なメンテナンスには、患者様一人ひとりに合った予防プランを立てるという大きなメリットがあります。

  • 個別対応が可能
    矯正装置の種類や患者様の生活習慣に応じて、適切なケア方法やメンテナンス頻度を提案します。
  • 虫歯や歯周病の早期発見・治療
    問題が小さいうちに対応できるため、矯正治療をスムーズに進めることができます。
  • 歯の健康を長期的に保つ
    矯正治療終了後も健康な歯を維持するための基盤が整います。

 

矯正治療中の定期的なメンテナンスは、虫歯や歯周病を防ぎ、治療をスムーズに進めるために欠かせません。プロフェッショナルクリーニングで汚れをしっかり落とし、定期健診で問題を早期に発見することで、安心して治療を続けることができます。歯科でのサポートを上手に活用して、健康な歯を守りながら美しい歯並びを目指しましょう。

 

7.矯正治療中に虫歯ができた場合の対処法

矯正治療中は、虫歯リスクが高まるため、どんなに気を付けていても虫歯ができてしまうことがあります。そんな場合でも慌てず、適切な処置を行うことで、矯正治療を中断せずに進めることができます。今回は、矯正治療中に虫歯ができた場合の対処法についてお話しします。

 

ワイヤー矯正の場合の治療手順

ワイヤー矯正中に虫歯ができた場合、装置をつけたまま治療を進めることが可能です。

  • 装置の取り外しと再装着
    虫歯が装置の近くにできた場合、該当箇所のワイヤーやブラケットを一時的に取り外して治療を行います。治療後は再装着するため、矯正治療への影響は最小限に抑えられます。
  • 虫歯治療の内容
    虫歯の程度に応じて、削って詰め物をする、または小さな虫歯の場合はフッ素塗布で進行を抑える処置を行います。
  • 治療後のケア
    再発を防ぐために、虫歯部分の清掃をさらに丁寧に行い、歯科衛生士から適切なケア方法を指導してもらいましょう。

 

マウスピース矯正の場合の治療方法

マウスピース矯正の場合は、装置が取り外せるため、虫歯治療が比較的スムーズに行えます。

  • 装置を外して治療
    マウスピースを外した状態で、通常の虫歯治療を行います。装置そのものが治療を妨げることはありません。
  • 装着時間の管理
    虫歯治療中でも、指示された装着時間を守ることで、治療が予定通り進むように調整します。必要に応じて、マウスピースの交換タイミングを変更する場合があります。
  • 新しいマウスピースの作成
    状況によっては、虫歯治療後に新しいマウスピースを作り直す場合もありますが、多くの場合は現状の治療計画を維持したまま進められます。

 

矯正治療の中断を避けるために

虫歯ができた場合でも、矯正治療を中断せずに進めるためには、いくつかの工夫があります。

  • 早期発見・早期対応
    定期健診で虫歯の兆候を早めに見つけることで、大きな処置が必要になる前に対処が可能です。
  • 治療と矯正の両立
    矯正治療と虫歯治療を同時進行で行うため、歯科医と矯正専門医が連携して治療計画を立てることが重要です。
  • 予防ケアの徹底
    虫歯予防のため、フッ素塗布やプロフェッショナルクリーニングを定期的に受けることが推奨されます。

 

矯正治療中に虫歯ができた場合でも、適切な処置を行えば治療を中断せずに進めることができます。ワイヤー矯正やマウスピース矯正、それぞれの治療方法に合わせた対処が可能です。

 

8.矯正治療前に整えるお口の状態

矯正治療を成功させるためには、治療を始める前のお口の状態がとても重要です。虫歯や歯周病がある場合、それを先に治療しておくことで、矯正治療中に起こり得るトラブルを未然に防ぐことができます。また、事前に適切なケアを整えることで、安心して治療をスタートすることができます。今回は、矯正治療前に整えておくべきお口の状態についてお伝えします。

 

虫歯や歯周病を先に治療する理由

虫歯や歯周病がある状態で矯正治療を始めると、以下のようなリスクが高まります。

  • 矯正中の悪化リスク
    矯正装置をつけることで、清掃が難しくなり、虫歯や歯周病が悪化する可能性があります。そのため、治療前に虫歯や歯周病をしっかり治しておくことが重要です。
  • 歯の動きへの影響
    歯周病で歯を支える骨(歯槽骨)が弱っている場合、矯正治療中に歯が思ったように動かず、治療計画がスムーズに進まないことがあります。
  • 矯正治療の中断を防ぐ
    矯正中に虫歯治療や歯周病治療を行うことになると、治療期間が延びる可能性があります。治療前に整えることでスムーズな進行が期待できます。

 

矯正開始前に行うべきケアと準備

矯正治療を始める前には、虫歯や歯周病の治療に加え、日々のケアを強化する準備が必要です。

  • 歯磨き指導を受ける
    矯正治療中は清掃が難しくなるため、事前に正しい歯磨き方法を学んでおきましょう。特に歯間ブラシやタフトブラシの使い方を知ることが大切です。
  • フッ素ケアの習慣化
    フッ素配合の歯磨き粉や洗口剤を使用して、エナメル質を強化する習慣をつけておくことで、虫歯予防の効果が高まります。
  • 定期クリーニングを受ける
    矯正開始前にプロフェッショナルクリーニングを受けて、歯や歯茎を清潔な状態に整えておきましょう。
  • 生活習慣の見直し
    糖分の多い間食や、歯に負担をかける食べ物の摂取を見直すことで、虫歯リスクを減らすことができます。

 

歯科医との相談で安心スタート

矯正治療をスムーズに進めるためには、治療前の相談が欠かせません。歯科医や矯正専門医としっかり話し合い、不安を解消しておきましょう。

  • 治療計画の確認
    矯正治療の目的や手順、期間について詳しく説明を受けることで、安心して治療を進められます。
  • 個別に適したアドバイス
    患者様の歯並びや口腔内の状態に合わせたケア方法や注意点を教えてもらえます。
  • 費用や期間についての相談
    矯正治療は長期間にわたるため、費用や通院頻度についても事前に確認しておくと安心です。

 

矯正治療を始める前にお口の状態を整えることは、治療を成功させるための大切なステップです。虫歯や歯周病の治療、ケア習慣の見直し、歯科医との相談をしっかり行うことで、安心して治療をスタートすることができます。

 

9.虫歯ゼロで矯正治療を成功させるために

矯正治療は歯並びを整えるだけでなく、患者様の健康的な笑顔と自信を取り戻すための大切な治療です。しかし、矯正治療中に虫歯ができてしまうと、治療の進行が遅れたり、終了後に後悔することもあります。今回は、虫歯ゼロで矯正治療を成功させるための具体的なポイントをお伝えします。

 

矯正終了後に後悔しないためのケア

矯正治療後に「もっと気を付けておけば良かった」と後悔しないために、日々のケアを徹底することが重要です。

  • 清掃が難しい装置周りを重点的に
    矯正装置の周囲には汚れが溜まりやすいため、歯間ブラシやタフトブラシを活用して細部まで清掃しましょう。
  • 虫歯予防製品を上手に活用
    フッ素配合の歯磨き粉や洗口剤を使用して、エナメル質を強化する習慣をつけることが大切です。
  • 毎日のケアをルーティン化
    忙しい日でもケアを怠らないよう、毎日のルーティンに取り入れることを心がけましょう。

 

家庭と歯科医の二人三脚で虫歯予防

矯正治療中の虫歯予防は、患者様ご自身の努力だけでなく、歯科医と協力することでより効果的になります。

  • 定期的なメンテナンスの重要性
    歯科で行うプロフェッショナルクリーニングは、セルフケアでは落としきれない汚れを除去し、虫歯リスクを減らします。
  • 健診でのアドバイス
    歯科医師や歯科衛生士から定期的にケアのアドバイスを受けることで、より適切なケアが行えます。
  • 早期発見・早期治療
    定期健診で虫歯や歯周病の兆候を見逃さず、早めに対処することが、治療をスムーズに進めるポイントです。

 

長期的な健康のための取り組み

矯正治療が終わった後も、虫歯や歯周病を防ぐ取り組みを続けることで、長期的な健康を維持できます。

  • リテーナーの管理も忘れずに
    矯正終了後はリテーナー(保定装置)を使用しますが、これも清潔に保つことが重要です。リテーナーの清掃も日々の習慣に取り入れましょう。
  • 健康的な食生活を心がける
    矯正中に身につけたバランスの良い食生活を維持し、糖分の多い食品を控える習慣を続けましょう。
  • 定期健診の継続
    矯正が終わった後も、定期的に歯科を受診し、虫歯や歯周病のチェックを受けることが大切です。

 

虫歯ゼロで矯正治療を成功させるためには、患者様の家庭でのケアと歯科医のサポートが両輪となることが大切です。毎日のケアを欠かさず行い、定期的なメンテナンスで健康な歯を守りながら、矯正治療を進めていきましょう。

 

10.よくある質問

矯正治療中は普段のケアに加えて注意が必要なことが多いため、患者様からさまざまなご質問をいただきます。今回は、特に多く寄せられる質問にお答えしながら、矯正中の虫歯予防についてのポイントをご説明します。

 

「どのくらいの頻度で歯医者に行けばいい?」

矯正治療中は、通常の通院に加えて、虫歯や歯周病を防ぐための定期的なチェックが必要です。

  • 基本的な通院頻度
    矯正装置の調整は、通常46週間ごとに行います。この際に、歯や装置の状態を確認し、必要に応じてケアのアドバイスをします。
  • プロフェッショナルクリーニングのタイミング
    定期的なクリーニングは36ヶ月に1回を目安に行うと効果的です。矯正中は汚れが溜まりやすいため、歯科衛生士によるクリーニングで汚れを徹底的に落としましょう。
  • 早めの受診も大切
    歯が痛い、装置が外れた、清掃がしにくい箇所が気になる場合は、次回の予約を待たず早めに歯科医に相談してください。

 

「フッ素入り歯磨き粉は必須?」

フッ素は虫歯予防において非常に効果的な成分です。矯正治療中はフッ素を積極的に取り入れることをおすすめします。

  • フッ素の効果
    エナメル質を強化し、虫歯の原因となる酸に対する耐性を高めます。また、初期の虫歯を修復する働きもあります。
  • 歯磨き粉選びのポイント
    フッ素濃度が1450ppm程度の歯磨き粉が効果的です。矯正中は装置の周囲に汚れが溜まりやすいため、フッ素の助けを借りて虫歯を予防しましょう。
  • フッ素洗口剤の活用
    歯磨き後にフッ素洗口剤を使用することで、フッ素が歯に長時間留まり、より高い予防効果が期待できます。

 

「装置が外れたら虫歯が見つかることもある?」

矯正装置を外した後に虫歯が見つかるケースもありますが、適切なケアを続けることでリスクを大幅に減らすことができます。

  • 装置があった部分のリスク
    ブラケットが付いていた場所は、取り外した後に白濁(ホワイトスポット)や初期の虫歯が見つかる場合があります。これは装置の周囲が十分に清掃されていなかったことが原因です。
  • 定期チェックで予防
    矯正治療中の定期健診で虫歯を早期発見し、進行を防ぐことが大切です。初期の段階で適切な対応を取ることで、治療後に大きな問題が発生するのを防ぎます。
  • 矯正後のメンテナンス
    矯正装置を外した後も、定期的なクリーニングと健診を受けることで、健康な歯を維持できます。

 

矯正治療中に虫歯リスクが高まるのは事実ですが、適切なケアと予防を心がければ、健康な歯を保ちながら美しい歯並びを手に入れることができます。日々の歯磨きやフッ素ケア、食生活の見直し、そして歯科での定期的なメンテナンスを組み合わせることで、虫歯ゼロを目指して治療を進めることができます。

矯正治療は長期間にわたるため、不安や疑問が生じることもあるかもしれませんが、一歩一歩丁寧にケアを続けることで、治療の成果を最大限に引き出せます。わからないことや不安があれば、いつでも歯科医師や歯科衛生士に相談しながら進めていきましょう。健康な歯と美しい笑顔を目指して、一緒に頑張りましょう!

 

 

 

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東京都銀座駅の矯正歯科
銀座矯正歯科
〒104-0061
東京都中央区銀座3-3-14
銀座グランディアビルⅡ 6F
☎︎03-3567-5454
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*監修者

医療法人社団 真美会 銀座矯正歯科

院長 中嶋 亮

*経歴

1998年 富山県立富山中部高等学校卒業。1998~2004年 日本大学松戸歯学部

2004~2008年 日本大学大学院(歯科矯正学専攻)。

2008~2012年 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 助手(専任扱)。

2012~2020年 医療社団法人真美会 銀座矯正歯科 アシスタントドクター。

2013~2014年 ニューヨーク大学CDEP 矯正学修了。

2014~2018年 日本大学松戸歯学部 顎顔面外科学講座 兼任講師。

2014~2015年 カリフォルニア州立大学LA校CDEP 矯正学修了。

2019~2023年 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 兼任講師。

2021年~ 医療社団法人真美会 銀座矯正歯科 院長。

2022年~ 一般社団法人日本デジタル矯正歯科学会 理事・学術担当。

2023年~ 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 クリニカルアドバイザー。

2023年~ Digital Dentistry Society Ambassador (Japan)。

2023年~ 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 同門会副会長。

2023年~ Ray Face  (Ray Dent, Korea) Key Opinion Leader。

*主な所属学会

日本矯正歯科学会(認定医)

International Congress of Oral Implantologists (ICOI) インプラント矯正認定医

Digital Dentistry Society 日本アンバサダー

先進歯科画像研究会(ADI)歯科用CT認定医

・厚生労働省認定 歯科臨床研修指導医

日本美容外科学会(JSAPS)関連会員

・Orthopaedia and Solutions マネージャー

BIODENT 寿谷法コルチコトミーベーシックコース インストラクター

BIODENT モディファイドコルチコトミーコース インストラクター

・(株)YDM 矯正器材アドバイザー

・ABO Journal Club 主宰

・Cutting Edge of Digital Orthodontics 主宰

*論文・学会発表

  • ・加速矯正とアライナー治療による治療期間のコントロール ザ・クインテッセンス2022年11月号
  • ・進化するデジタル歯科技術Extra モディファイドコルチコトミー法とSureSmileによる矯正治療 日本歯科評論 81(8)=946:2021.8
  • ・進化するデジタル歯科技術 : 3Dプリンターは臨床をどう変革するか(4)矯正治療における3Dプリンターの臨床応用 日本歯科評論 81(4)=942:2021.4
  • ・矯正用光重合型レジン系接着システムの接着性能 接着歯学2013年31巻4号P159-166
  • ・歯科矯正学における3D診断および治療計画(翻訳)クインテッセンス出版
  • ・基礎から学ぶデジタル時代の矯正入門(翻訳統括)クインテッセンス出版
  • ・矯正歯科治療のためのコルチコトミー(翻訳)
  • ・Effects of compression force on fibroblast growth factor-2 and receptor activator of nuclear factor kappa B ligand production by periodontal ligament cells in vitro. J Periodontal Res. 2008 Apr;43(2):168-73.
  • ・Evaluation of the success rate of single- and dual-thread orthodontic miniscrews inserted in the palatal side of the maxillary tuberosity. J World Fed Orthod. 2022 Jun;11(3):69-74.
  • ・T-helper 17 cells mediate the osteo/odontoclastogenesis induced by excessive orthodontic forces. Oral Dis. 2012 May;18(4):375-88.
  • IL-8 and MCP-1 induced by excessive orthodontic force mediates odontoclastogenesis in periodontal tissues. Oral Dis. 2011 Jul;17(5):489-98.
  • ・Effects of HSP70 on the compression force-induced TNF-α and RANKL expression in human periodontal ligament cells. Inflamm Res. 2011 Feb;60(2):187-94.
  • ・Effects of relaxin on collagen type I released by stretched human periodontal ligament cells. Orthod Craniofac Res. 2009 Nov;12(4):282-8.
  • ・Levels of RANKL and OPG in gingival crevicular fluid during orthodontic tooth movement and effect of compression force on releases from periodontal ligament cells in vitro. Orthod Craniofac Res. 2006 May;9(2):63-70.

 

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すべての診療は予約制となっております。

矯正歯科治療はただ歯をきれいに並べることではなく、顔貌のバランスも考慮しながら正しい咬み合わせを作る歯科治療です。
患者さまの症状やご希望に合わせて様々な治療プランをご提案いたします。
まずはカウンセリングでご相談ください。

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