「過蓋咬合は矯正した方がよいの?」 「過蓋咬合を放置したときに起こりえる悪影響を知りたい」
このような疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。
過蓋咬合は顎に負担がかかりやすかったり、歯茎がダメージを受けやすかったりします。そのため、矯正治療を行った方がよいです。
本記事では、過蓋咬合を矯正した方がよい理由や放置したときに起こりえる悪影響について解説します。過蓋咬合の矯正をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
過蓋咬合とは
過蓋咬合は、上下の歯の噛み合わせが異常に深い状態です。上下の歯を自然に噛み合わせると、上の前歯は下の前歯を2~3ミリ覆うのが一般的です。一方で、過蓋咬合は同じように噛んだときに、下の前歯が上の前歯に大きく隠れてしまいます。 前歯が正しく噛み合っていないと、奥歯に過剰な負担がかかり、うまく噛めないどのさまざまなリスクを伴います。
過蓋咬合の原因
過蓋咬合の原因は、下記のとおりです。
● 歯軋り(ブラキシズム)
● 上顎と下顎の成長バランス
● 乳臼歯の早期脱落
● 歯列不正の原因になる生活習慣
ひとつずつ詳しく解説します。
歯軋り(ブラキシズム)
歯軋りが原因で歯が削れてしまい、噛み合わせが低くなります。咬み合わせが低くなると、過蓋咬合になりやすいです。 日中は、歯と歯が接触していないか意識することが重要です。一方で、就寝時は意識するのが難しいため、マウスピースを利用して歯と歯が接触するのを防ぐとよいでしょう。
上顎と下顎の成長バランス
上顎が過成長で長くなっていて、下顎が小さいなど骨格的な位置関係に異常があると、上顎と下顎のバランスが合わなくなり、過蓋咬合を引き起こします。 また、子どもの頃の口呼吸などが顎の発育に影響を及ぼします。顎の成長途中である7歳から12歳くらいまでに、顎の矯正を行って、歯並びをきれいにしましょう。
乳臼歯の早期脱落
虫歯などにより乳臼歯を早く失うと、前歯に負担がかかるため、咬み合わせが低くなり、過蓋咬合になりやすいです。子どもがお菓子をダラダラ食べていると、虫歯になるリスクが高まります。 子どもの生活習慣を見直すことが大事であるため、親が優しく指導してあげましょう。
歯列不正の原因になる生活習慣
指しゃぶりや頬杖をつくなどの生活習慣は、歯列不正の原因になります。たとえば、指しゃぶりが癖になっていると、前歯が圧迫されることにより、出っ歯になりやすいです。 子どもに指しゃぶりの癖がついている場合には、事前に予防するようにしましょう。
過蓋咬合を放置したとき何が起きるか
過蓋咬合であることにより、不自由を感じている人も多いでしょう。しかし、過蓋咬合を改善する方法が見つからず、放置してしまう場合が多いです。 過蓋咬合を放置してしまうと何が起きるのか解説します。
歯が摩耗する
過蓋咬合を放置すると、上下の歯が深く噛み合っているため、歯と歯が擦れ合って摩耗してしまうリスクがあります。歯のエナメル質は硬い組織で構成されていますが、長い間摩耗を繰り返すと歯が痩せてしまいます。 また、歯が痩せてしまえば、虫歯や歯が抜けてしまう可能性が高いです。過蓋咬合は放置しないようにして、必ず歯科医院に相談するようにしましょう。
活舌の悪さにつながる
過蓋咬合による、異常な咬み合わせは、舌や唇の動きを制限し、話すときに影響を及ぼします。たとえば、滑舌が悪いと相手は聞き取りにくいと感じてしまい、何回か聞き直さなければなりません。 一方で滑舌がよければ、伝えたい内容が相手にしっかりと伝わるため、お互いに気分よくコミュニケーションが取れます。 過蓋咬合を放置して、活舌の悪さにつながる前に矯正治療を行うようにしましょう。
胃腸に負担がかかる
前歯と奥歯の噛み合わせが合っていないと、食べ物を正しく噛めません。正しく噛めないと、食べ物を細かくせずに飲み込んでしまうため、胃腸に負担がかかります。 食べ物を細かくしないで飲み込んだことにより、消化に時間がかかり、胃もたれを引き起こしてしまいます。そうならないためにも、過蓋咬合を放置したままにせず、矯正治療を行いましょう。
顎関節症のリスクが高まる
過蓋咬合は、上顎の歯と下顎の歯の接触が多く強いため、徐々に下顎が動かしづらくなってきます。徐々に顎にダメージがたまり、やがて口を動かすと顎がカクカクする、音がなる、噛むと痛いなど「顎関節症」の症状が現れはじめます。そうならないために、早めに歯科医院で受診をしましょう。
出っ歯やガミースマイルになりやすい
過蓋咬合をそのまま放置してしまうリスクは、出っ歯やガミースマイルになりやすいことです。なぜなら、下の前歯が上の前歯に当たり、前方へ押し出してしまうからです。 過蓋咬合を放置すると、噛み合わせが悪化するため、出っ歯やガミースマイルにつながります。過蓋咬合は、矯正治療の範囲内で治療が可能です。また、ブラケット矯正やマウスピース矯正でも治療ができるため、歯科医院を受診してください。
歯茎の炎症の危険がある
過蓋咬合は、上顎の歯茎部分に下顎前歯が接触して傷つき、歯茎の腫れや炎症が起きやすくなります。奥歯は噛んでいるうちにすり減ってくるため、前歯の噛み込みは徐々に深くなっていきます。そのため、下顎前歯が上顎前歯の裏側の歯茎を噛むようになり、炎症を起こしてしまうのです。 また、下顎前歯の刺激により、上顎前歯の歯茎が下がるため、歯周病を悪化させる可能性も高いです。
補綴物や修復物が破損しやすい
過蓋咬合を放置すると、補綴物や修復物が破損しやすくなるリスクがあります。過蓋咬合は奥歯の噛み合わせが深いことにより、噛み合わせのバランスが悪くなり、奥歯に強い力がかかるため、補綴物が破損しやすいです。 補綴物や修復物が破損してしまう前に、歯科医院を受診するようにしましょう。
過蓋咬合の主な矯正治療方法
過蓋咬合の主な矯正治療方法は、ブラケット矯正とマウスピース矯正、歯科矯正用アンカースクリューです。 ひとつずつ詳しく解説しています。
ブラケット矯正
過蓋咬合の矯正治療方法には、ブラケット矯正があります。ブラケット矯正は、ほとんどの不正咬合に対応している矯正装置です。 セラミックブラケットを使用すれば、目立たずに矯正治療を行えるメリットがあります。目立たずに歯並びを大きく矯正したい方には、ブラケット矯正がおすすめです。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の装置で歯を動かす矯正治療です。マウスピース矯正は目立たないため、周囲の人に気づかれずに治療を行えるメリットがあります。 また、マウスピース矯正はブラケット矯正と比較すると、治療による痛みがほとんどありません。周囲に気づかれずに矯正治療を行いたい方に、マウスピース矯正がおすすめです。
歯科矯正用アンカースクリュー
最後に、過蓋咬合の主な矯正治療方法の歯科矯正用アンカースクリューを紹介します。歯科矯正用アンカースクリューは、少しの麻酔により短時間で付けられるのが特徴です。 歯科矯正用アンカースクリューを使用すれば、動かしたい歯だけを動かせるため、治療期間を短縮できるメリットがあります。歯科矯正用アンカースクリューは、出っ歯やガミースマイルの方におすすめの治療方法です。
まとめ
本記事では、過蓋咬合を矯正した方がよい理由や放置したときに起こりえる悪影響について解説しました。 過蓋咬合を放置すると「歯が摩耗する」「活舌の悪さにつながる」「胃腸に負担がかかる」などのリスクがあります。過蓋咬合は、ブラケット矯正やマウスピース矯正で改善できる可能性がありますので、歯科医院で治療を行うべきです。 銀座矯正歯科は、口の病気を治すだけではなく、治療に携わることにより患者の幸せにつながるような歯科治療を提供しています。また、再発治療にならないために、きれいに治療をするように心がけています。 自分は過蓋咬合なのかなあと心配な方は、銀座矯正歯科に問い合わせてみましょう。
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